人間の生体リズムをコントロールする体内時計は、脳が毎朝、太陽の光を視覚で認識することによって調整しています。毎日の規則正しい生活ー食事ー睡眠が、脳の発達・ホルモン分泌・神経系のはたらきなどにとても大切です。
 ”ヒト”は約24時間を1日とする地球のリズムの上で生活する昼行性の動物です。その習慣は生後、環境の影響を受けながら確立していきます。赤ちゃんは誕生後に明暗の区別ができる環境のもとで、「昼間に起きている」ことを身に付け、生後およそ4ヶ月頃昼夜の区別ができるようになり、午睡(昼寝)の回数や時間の減少とともに、「朝起きる ー 夜は眠る」リズムを確立していくといわれています。
 私たちの身体各部にある生体時計は1日約25時間で動いているとされています。このため生体時計を毎朝調整する必要があり、脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)という時計遺伝子があるところで、朝の光を認識することによって生体時計の調節が行われています。毎朝太陽を浴びることでいわば脳の生体時計をリセットしているのです。
 脳の「目覚まし時計」や「体内時計」は生活の基本であり、生体リズムを正常に保つ、すなわち規則正しい生活、健やかな営みがあることで、ヒトとして発達(療育効果)の基礎を整える。

 そして、日常生活活動・行為の自立に向けて集中できる生活環境を保護者と共に子供たちに提供していきたいですね。