療育プログラム ~治療的アプローチとして~
「言葉が出ないんですよね・・・」 と相談のあった児の例
療育プログラム 1
言葉が出ないと相談があった児 年 月 日
検査・分析者:センター長 本徳光則
プログラム作成者:児童発達支援管理責任者 濵田結香
10:00
バイタルチェック:自分で計測し先生に渡す。ADL訓練:移動-更衣-整容、排泄訓練。
療育開始準備を他児の行動を意識しながら先生の援助を徐々に減らしていく。
〔アプローチの目的〕
・感覚‐ボディーイメージ‐認知訓練 ・感覚‐認知‐言語訓練 ・生理的認知
10:30
待機時間:中集団で各自の遊び(おもちゃ)等(過ごし方)で待つ練習。
11:00
Program1、 中集団療法:様々な種目を利用し施行。
〔アプローチの目的〕
・注意機能(先生に注目し返事や受け応えができるか)
・認知‐社会性 ・集団関係技能
・調節機能(抑制‐発動):(例えば、「順番」等の設定が与えられた時、ストップし、程良くゴーができるか)
・感覚‐運動
・感覚統合体操(認知と言語を引き出す) ・集団内適応能力
・関節の動きとボディーイメージ訓練
・集団帰属感獲得:皆と一緒に遊べた!という実感
・集団内自己効力感獲得‐受容体験獲得
11:15
Program2、 個別~小集団感覚統合療法(S.I.)
〔アプローチの目的〕
・感覚運動、反応の調整(発達全般の基礎作り)
・認知‐社会性(順番を待つ、他児をみる)
・注意機能(集中持続・分配性・選択性・転換性):やるべきことを完了させ、次に移る訓練。
・感覚‐認知‐言語(スウィング、トランポリン、バルーン等を楽しみながら言語を引き出す)
・認知‐言語‐精神機能へ繋げる
11:30
Program3、 個別~集団療法(認知):その時の状態に合わせた教具等を利用。
〔アプローチの目的〕
・開始と終了の挨拶 ・時間を意識する ・認知-行動 ・認知‐言語
・自己効力感体験:与えられた課題に集中して課題に取り組む(注意機能:持続力をベースに)。
・集団帰属感(他者を意識した参加)
・認知‐社会性(二者関係で課題に集中できるか)
・認知‐言語:自分の要求や気持ちを落ち着いて言葉で伝える-答える。
12:00
Program4、 中集団療法:食事準備から片付けまでを通して、集団給食を皆と共に楽しむことができるようになる。
〔アプローチの目的〕
・終了‐片付け(時間感覚を育てる)
・箸操作訓練(固定‐操作):右手と左手の連動と協調性能力
・注意集中持続性、転換性:名前を呼ばれるまで椅子に座って待っていられるか、集団での「いただきます。」の挨拶をするまで待つことができるか(抑制‐発動)、食べることへの開始と終了。
12:40
Program5、 中~大集団療法
〔アプローチの目的〕
・認知‐ADL(移動)訓練
・感覚統合療法 ・集団適応能力
・(発達性)全身性協調運動(ダイナミック感覚運動:アスレティック、ジャングルジム、三輪車、自転車、スクーターバイク等)
・危険認知能力
・集団規範
・場、物の共有を通してのコミュニケーション能力
・自己‐他者への認識(集団ルールとして、他を意識した遊びや物の貸し借り等)
14:00
Program6、個別療法:適応的行動形成、家族フィードバック(動画等利用、ペアレントトレーニング等)
帰宅準備をスムーズに完結させ、挨拶をして、適応的に乗車する。
*赤字:重要アプローチ 青字:まだ早いが今後大切な目指すべき項目
※遠城寺式・乳幼児分析的発達検査に基づきIQ換算指数にて示している。
4歳3ヶ月時 判定: 発達段階:2歳4ヶ月± 発達知能(IQ換算):55 利き手:右≒左(?)
※
「±」表記は、精確に言うとスケールバッテリーとしての限界により、数値として上下するという意味。よって、( )内の発達年齢は必ずしも明確な判定と捉える必要はない。表記している項目は判定しても良いのではないかと考える。
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